今回は2018年12月からisaax IoTエンジニア養成キットをご利用いただいているKDDI株式会社の三浦さん、濱本さん、橋本さんにインタビューさせていただきました。

インタビュー時点で4〜5ヶ月目の学習に入られており、IoTのシステム開発について一通り理解してきたタイミングでした。

KDDIでは、IoTエンジニア養成キットをIoT初学者の方向けのトレーニング教材として利用されてます。年齢や部署にこだわらず、様々なロールの方に向けたIoT教育の導入をご検討されているお客様にとって参考になる事例です。

インタビュー

左から三浦さん、濱本さん、橋本さん

3名ともauサービスの基盤を作っておられる方々で、それぞれIoT学習に関して意欲はあるものの、知識や経験面でも不安があったそうです。
そんな皆さんがどのように学習を進められていったのかお聞きしてみましょう。

受講したメンバーのご紹介

新規ビジネス推進本部 システム統括部
三浦 太郎さん
auスマートパスサービスのシステム開発を担当。
スポーツやモノづくりに興味あり。
■プログラミング経験など
ラズパイ経験は多少あるが、プログラミングはHello Worldレベル。

新規ビジネス推進本部 auスマートパス推進部
濱本 恭介さん
auスマートパス、auサービストップ、auウィジェットなどのアプリの企画を担当。
■プログラミング経験など
プログラミングに関しては大学でしっかり下地を作れたが、電子工作などハードウェアについての知識がもう少し欲しい。

新規ビジネス推進本部 システム統括部
橋本 稜平さん
auIDサイトや、ウォレットサイトなど、KDDIのサービスが展開されているWebサイトのフロントシステム面担当。
■プログラミング経験など
自己流である程度のモノを作れる程度にはプログラムができるようになったが、しっかりと学んだことはないとのこと。

土日に集中、IoT漬けの週末で一気にレベルアップ

ーーーIoTエンジニア養成キットをどのように使われているのか教えてください。

濱本(濱本)基本的に、土日にまとまって学習していました。
前もって予定を立てておいて、IoTキットやることを決めた日は、基本的に自宅にこもって1日がかりで取り組む。という形です。
テキストに書かれている範囲を終わらせるだけで15時間程度かかるのですが、実際の業務に活かしたり、個人で別のプロジェクトを進めようと考えると、もう少し時間が必要かもしれませんね。

橋本(橋本)私も、濱本さんと同じで、土日で一気にすすめています
かかってる時間はほぼ同じなのですが、だいたい次の週までまたいで、3日位かかることが多いです。
1日のスケジュールでいうと、朝からはじめて、できるとこまでお昼も抜きで進める感じですね。
こういうと、ストイックに聞こえるかも知れないですけど、途中で日を挟んでしまうと、どんなことをやっていたのか忘れてしまうことがあるので、つい「まとめて一気にすすめてしまいたい」と思ってしまって詰め込んでしまっています。

IoT初学者にも優しいドキュメントが魅力的

ーーー三浦さんはこの中では一番ラズパイにの取扱になれておられたようですが、今回のトレーニングについてどう思われましたか?

三浦(三浦)今までラズパイの作例集を読んだりして、IoT的なことについても多少の知識があったのですが、今回のトレーニングはドキュメントが今まで読んだものに比べて非常に高品質でした。
「全くの初心者でもこの通りにやればいい」という手順が1個1個コマンドレベルで説明してあったので、これなら全くの初心者でも手がつけやすいと思います。
また、応用例に関してもかなり深いところまで書いてある点もありがたいですね。
そして何より動作確認が取れているパーツがキットとして揃っているのはありがたかったです。

わからないところは仲間で助け合って解決できた

ーーーIoT初学者の方が多いとのことでしたが、苦戦したところはありませんでしたか?

濱本難しかったところは、一番初めの部分ですね。
ラズパイにOSをインストールして、IPアドレスを設定、ネットに繋ぐというところは、ラズパイ自体の理解が浅かったのもあって、四苦八苦していた記憶があります。

橋本私は一ヶ月目に、どうしてもハット(センサーが載った基板)が最後まで刺さらなくて接続不良によるエラーが出たのには困りましたね。

どうしてもエラーの原因がわからなかったので、濱本さんに相談したところ、コネクタが固くて『これ以上力を入れたら壊れてしまうんじゃないか』と思っていた部分を「もっと力を入れて押し込むんだ」とアドバイスを頂いてなんとか解決できました。

週末に独りで自宅学習しているのですが、サポート用に頂いているSlackのワークスペースにこの3人向けのチャンネルをつくってあったので、お互いの状況や困っていることを共有したり、相談しながら進めることができて非常に助かりました。

三浦身内のSlackなら質問しやすいので、情報共有も進むかと思ってチャンネルを作ってみたところ、思ったよりも上手く機能しました。

サポートの方も活用させて頂いたのですが、誰が見てるかわからない所に質問をするのはやはり抵抗があるので、まず質問は身内向けのチャンネルにしてから、という流れになっていますね。
個人的にはこういうモノづくりに興味のある仲間がほしかったので、相談や情報共有ができるのは嬉しかったですね。

Slack上で受講者どうし助け合って学習を進めていました

Linuxの基礎からクラウドまで一気通貫のサービス開発体験が自信につながった

ーーーIoTエンジニア養成キットを受講してよかったと思ったポイントがあれば教えてください。

濱本ざっくりいうとラズパイの触り方が分かってきたところですね。
IoTをやっていく上での王道パターンと言うのかも知れませんが、ラズパイにSDカードを挿してOSインストールして、センサモジュールを接続して、関連するライブラリをみて、実行してクラウドにデータを上げる、という一連の流れがわかったのが一番良かったです。

橋本始めた頃は、「IoTって何?」と、言葉しか知らないような状態だったのですが、「こんなことも出来るんだ。」ということを実感を持って体験できたのがよかったです。
あと、基本的なことですが、Linuxに対する抵抗がなくなりました。
コマンドラインで操作する、ということ自体に不慣れだったので、そこを払拭できたのは大きかったと思います。

ツールやサービスの良さを学習を通して体感できた

三浦私はいろいろなツールに触れられたことですね。
IDEやGitHubのような開発ツールや、アイザックスIoT、CloudMQTTなどのクラウドサービスなどを使いこなせるようになったのはすごくありがたかったです。
特に印象的だったのはCapacitive touch HATをCloudMQTTでつなぐ課題ですね。
それまでもMQTTについては意味も機能も知っていたのですが、実際に外部から家の中のデバイスにアクセスするのにルーター設定を考えなくてもいい、というサービスを自分で作って試してみると、実感が全く違いました。

「NAT超えを気にする必要がないサービスが簡単に作れるツールがあるんだ。」ということを実感として知っていると、それだけでアイデアや思考の幅が広がる気がします。

なので、世の中にはこんな便利なツールが沢山あるんだ。ということがわかったのが一番の収穫ですね。

学習した内容を元にして応用した開発例

ーーー三浦さんはご自身で応用例を作られてきたとか。ぜひ見せていただけますか?

三浦息子が卓球しているので、その練習用に作ったものです。
磁石を検知するリードスイッチ、よく自転車のサイクルコンピューターに使われているものを使っています。
針金を使って宙に浮かせたピンポン玉に小さなネオジム磁石を付けて、リードスイッチでドライブの回転数を検知する。というシンプルなものです。
これをラズパイと連携して、回転数や速度をLEDのレベルメーターで表示してます。
これを使って、例えば千回転ドライブをかけたらアガリといったゲームにすることなどを考えています。

あとは、宅配ボックスも製作中です。
ボックスの開閉で、ツイッターが届くようなモノです。
普通の箱に鍵をかけて、開閉を検知して、クラウドで通知を送るものを考えています。
検知に関しては照度センサーでもマグネットでもいいですがクラウドとの連携はこのキットでトレーニングを始めてから具体的にやり始めました。

クラウドを使ったサービスを組み上げる体験を通して、キットに付属した電子回路以外にも、「こういうサービスをくみ上げる時にはこんな構成もいるな」と想像しながらとかトレーニングを受講しています。

キット終了後がどうしても気になる三浦さん

三浦逆にこちらから質問させていただきたいのですが、
isaax IoTがすごく良いツールだということがわかったので、
このトレーニングが終わった後も使ってみたいと思っているのですが、教材が終わった後はどうなるのでしょうか。

ーーー6か月間のトレーニングを修了された方には、isaax ビジネスプランを6か月間使えるクーポンをお付けしています。
本来はデバイス20台まで使えて月額5万円という有料プランですが、修了のご褒美として、「ご自分のサービスを作ってみてください」と。

三浦月5万円ですか?それを上回る儲けが出せるサービスを作らないとですねw

IoTエンジニア養成キットはこのような方にオススメです

ーーー実際に受講してみて、どのような方におすすめしてみたいと思われましたか?

濱本周りのどんな人にもオススメできるようなキットですね。
プログラミング未経験者だから理解できない。というような構成ではないのでGoogleで検索する力があれば始められるのではないでしょうか。
開発に携わる、好奇心がある人であれば、その人の知識の幅を広げてくれるようなものになり得ると思います。

橋本自分と同じようにプログラムに関してきちんと学習したことがない人におすすめしたいです。
小さなサービスを自分で作る中で一連のサービス構築の流れを体験できるので「プログラムでできること」がわかりやすいですし、物が光ったりボタンを叩いたりすることで動くのでIoTならではの実感がありそうです。
なにより「意外と簡単なんだ」と思ってもらえることでプログラムに対する苦手意識がなくなるといいなと思いました。

三浦これから先どのような職種でもITを始めとした理系の知識は必要なので子どもたちにやってもらいたいですね。
あと、弊社の新卒でも開発系であれば必須の知識が多く含まれています。システムを扱う会社なので、どんなときでも障害対応しなければならない立場になることは多いです。
なので、IoTに関するキットを扱うことで、Linuxに関する基礎知識を身につけられるのは大きなメリットですね。
企画部門に配属されたとしても、システムの基本になる部分が身についていれば、「問題が発生した時にどうすればいいのか」といった実務的なお話ができるようになるので、業務が円滑に回るようになると思います。

ーーー濱本さん、橋本さん、三浦さん、ありがとうございました。

まとめ

新規ビジネス推進本部は、IoTにまつわる業務を直接遂行している部署ではないのですが、そういった部署でのトレーニングに利用されたことで、「IoT初学者」「非プログラマ」の方々にとっての学習メリットなどが明らかになりました。

IoTのThingsの部分が強く印象付けられるため、自分の構築したサービスのイメージや、MQTTなどの抽象的な概念について実感がわきやすい点がIT教材としての効果の高さにつながったのではないでしょうか。

これからIoTエンジニア養成キットの導入を考えられている方は、KDDIさんの事例を参考に、幅広い職種の方に向けたトレーニングに活用することを検討してみてください。

聞き手:杉田知至/書き手:梅田正人

Categories: 導入事例

Tomoyuki Sugita

Chief Product Officer of XSHELL Inc.

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